司法試験合格者インタビュー⑥|なつこさん

今回は,司法試験合格者インタビュー第6弾です。


第6弾は,令和元年司法試験に合格されたなつこさんに,ご協力頂きました!!

なつこさんのご経歴

なつこさん,よろしくお願い致します。
まずは、可能な範囲でなつこさんの経歴を教えてください

私が司法試験の勉強を本格的に意識して始めたのは大学3年生くらいだと思います。
 ロースクールは早稲田大学で,司法試験は2回目の受験で合格しました。

 予備試験は大学2年生の頃から受けていましたが,合格するつもりで本気で勉強していたわけではなく,上三法についての現状の位置把握くらいにしか思っていませんでした。
 司法試験の成績は,憲法がB,民法がC,選択科目が50点代で,それ以外はAでした。

司法試験合格の秘訣

なつこさんが、司法試験に合格した秘訣をズバリ教えてください

私が合格した秘訣は,「合格する答案」ではなく,「すべらない答案」を目指した勉強をしたことです。すべらなければ合格するんだから同じじゃないかと思われるかもしれませんが,全然違います。

予備校の利用

なつこさんは、予備校を利用していましたか?

はい!!利用していました!

予備校はどこを使っていましたか?受講した講座を差し支えのない範囲で教えてください

大学1年生の夏から,伊藤塾の基礎マスタークラス,論文マスタークラスを,通信で受講していました
 ロースクールに入って,1回目の受験が終わるまでは,予備校はTKC模試以外一切使っていませんでした。ロースクールの勉強で手一杯でしたし,それで十分合格できると思っていたからです。
2回目の受験では,辰巳のスタ論を利用しました。福田クラス第1クール,第2クール,全国公開模試などを受講しました。

予備校の講座で、受験生におすすめしたい講座はありますか?

間違いなく,辰巳のスタ論福田クラスですね。私が合格できたのはこのクラスを受講したからといっても過言ではありません。
 司法試験受験生の多くは,真面目に勉強する人ですから,勉強を続けていくうちにあらゆる論点や学説などが重要に思えてきてしまい,勉強のメリハリをつけることが難しくなってしまうと思います。私も1年目はこのタイプで,論文試験ではとにかく自分の書きたいことをひたすら書いてしまった記憶があります。しかし,司法試験も「試験」なので,必ず採点基準や配点表があります。これを意識することなく合格することはできません
 福田クラスでは,論文試験における採点基準や配点表,他の受験生が必ず論じる部分などをかなり意識した指導をしてくださるので,「何が重要かわからない」「自分の基準でメリハリをつけるのが怖く,全部勉強してしまう」という悩みを抱えている受験生にはぴったりです。

司法試験論文式試験対策

論文式試験について、特に対策として気を付けた点はありますか?(法的三段論法、途中答案対策、答案構成の方法等)

答案構成の段階で,各大問の配点を確認し,ページと時間を割り振りました。それから,「他の受験生は確実に論じるな」という部分については,きちんと法的三段論法を踏まえて書くようにしていました。また,難しい論点や,ここは他の受験生も書けないだろう,という部分は,軽く論じるにとどめるようにしました。
 途中答案対策としては,わからない部分や難しい部分は後回しにして,先に確実に点数が取れる問題や,配点の大きい問題から書くようにしていました。あらかじめ大問ごとに時間を割り振っているので,それを超えないように,論じすぎないようにしていました。

また、いつごろから、どのような対策を行っていましたか?(過去問起案、答練、添削指導、個別指導の有無など)

合格した年は,基本的にはスタ論を受講して,それの復習をすることが中心でした。過去問については,とにかく記述量が多い刑法,行政法の答案添削をロースクールで受けていました。

行政法の勉強法

なつこさんには,A評価科目の中でも,行政法と刑法の勉強法についてお伺い致します。

行政法の基礎知識修得(インプット)のための学習としてどのような勉強法をされていましたか?出来たら、使用した教材(基本書や予備校本その他)を示しながら、具体的に説明してください.

行政法は,インプット教材としては『基本行政法』を使用していました。とはいっても,これを通読したことはありません。私は,アウトプットなしにはインプットが全くできないタイプの人間なので,まずは過去問や答練でアウトプットをして,そこで書けなかった部分やわからなかった部分について『基本行政法』で確認する,という感じでした。『基本行政法』は判例も多く載っていますし,今の受験生の多くが使っている教材なので,インプット教材として適していると思います。
 行政法は,特にインプットするべき部分が少ない科目なので,「処分性」「原告適格」など,確実におさえるべき定義などだけは一言一句違わずに暗記しておきましょう

行政法のアウトプットのための学習としてどのような勉強法をしてましたか?
使用した教材を示しながら、具体的に説明してください

行政法のアウトプットには,とにかく過去問を使用しました。行政法の過去問をとくゼミを組み,他の人の答案を見ながら,どの部分がみんな書ける部分なのか,書き負けていないか,確認していました。
 それから,行政法は,とにかく誘導に乗っかり切ることが合格への近道です。リード文,問題文,対話文など,あらゆるところで各問に対する誘導がされています。行政法は誘導に乗っかれば,採点側が求めている答案構成を作ることができるので,あとはそこに肉付けしていく感じです。
 それから,行政法は誘導に乗っかると,配点表もかなり見えやすい科目だと思います。裁量についてはこの2つについて検討してほしいんだな,そこにそれぞれ配点があるんだな,とか,過去問を繰り返すうちにそういうことが見えてくると思います。

刑法の勉強法

刑法の基礎知識修得(インプット)のための学習としてどのような勉強法をしていましたか?出来たら、使用した教材(基本書や予備校本その他)を示しながら、具体的に説明してください.

刑法のインプット教材は,山口青本工藤北斗先生の論証集です。『基本刑法』なども使用したことはありますが,何しろ暗記が苦手なので,分厚い基本書,しかも刑法だけで2分冊というのが私には向いていませんでした。山口厚先生の青本は,総論,各論合わせて1冊で,厚さもちょうどよく,司法試験合格に必要な知識は網羅されていると思います。実際,短答の知識でも山口青本に載っていない知識はほとんどありませんでした。
 使用方法は,どの科目も同じですが,基本書を通読するのではなく,答練や過去問で出てきた知識について確認し,その周辺もついでに読む,という感じでした。
 ただ,論証集については,かなり意識的に回しました。刑法の構成要件や定義などは,一言一句違えずに書き出せるようになることが何よりの近道であると思っていたので,論証集からさらに定義だけ抜き出して暗記カードを作ったりもしていました。

刑法のアウトプットのための学習としてどのような勉強法をしてましたか?使用した教材を示しながら、具体的に説明してください!

刑法のアウトプットは,答練,過去問に加え,辰巳の『えんしゅう本』を使用しました。事例演習教材などが受験生のスタンダードとされていますが,解答例もなくレベルも高めの事例演習教材を一人で使うのはかなり難しいです。それに対して,『えんしゅう本』は,旧試の問題などを使った,基礎的な知識の確認がメインなので,一人でも十分使えます。また,解答例や解説を見ることで,その問題において最も配点が高い部分や,決して書き負けてはいけない部分などをきちんと意識して復習することもできます。難しい演習書に手を出したり,何冊もがむしゃらに使ったりするよりも,このような意識を持ちながら勉強することが,刑法に限らず,全ての科目で点数を伸ばすコツだと思います。

答案添削の重要性

最後に答案添削についてお伺いしたいです.
なつこさんは、答案を勉強仲間や合格者にみてもらっていましたか?

私は,ロースクールの時には,毎週のゼミでローの同期に添削してもらったり,弁護士の先生に添削してもらったりしていました。
 2年目でも,答練で添削を受ける以外に,ロースクールの教員の方や,知り合いの弁護士の先生に過去問の添削などを受けていました。

僕は、答案添削が司法試験の対策上、非常に重要だと思っています~。なつこさんは、どう思いますか?

私も,答案添削は非常に重要だと思います。
 論述式の試験は,気を抜くと独りよがりな文章になってしまいがちです。第三者の目から見て,自分が伝えたいと思っていること,書きたいと思っていることがきちんと伝わっているのか,定期的に確認し,自分の中にも第三者的視点を取り入れられるようになれば,合格にかなり近づくと思います。

なつこさんからの宣伝

最後に何でも良いので、宣伝したいものがあれば宣伝してください!

そうですね…。宣伝したいものは特にないのですが,修習ってとても楽しいですよ,ということを宣伝しようかな。
 私は今検察修習中ですが,想像の何十倍も充実していて,とても楽しいです。1年前の自分には想像もつかなかった今があります。もちろん,修習以外の時間もめちゃくちゃ楽しいです。こっちは想像の何百倍も楽しいです。同じ班の人と飲み,遊び,修習内容について語り合う。毎日があっという間です。
 今は受験勉強でとても苦しい日々が続いていると思いますが,それを乗り越えた1年後には本当に楽しい毎日が待っています。本番まであと3ヶ月弱ですが,最後まで皆さんが走りきれますよう,東北の地から応援しています。

なつこさん!本日は、お忙しい中、僕のインタビューを受けて頂き本当にありがとうございました!!

こちらこそ,お声かけいただきありがとうございました!

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