司法試験合格者インタビュー⑦|しゃちほこさん

今回は,司法試験合格者インタビュー第7弾です。

第7弾は,令和元年司法試験に合格されたしゃちほこさんに、インタビューしてきました!!

しゃちほこさんのご経歴

まずは、しゃちほこさんの経歴を教えてください!

私は地方国立ローの既修者コース出身です。3回目の受験で司法試験に合格しました。私が司法試験の受験を意識したのは大学4年生の頃です。ローを修了するまでに3、4回は予備試験を受験しましたが、いずれも短答式試験の合格基準点に及びませんでした。

司法試験に合格した秘訣

しゃちほこさんが、司法試験に合格した秘訣をズバリ教えてください!

私が司法試験に合格した秘訣は、答案をたくさん書いたことと、過去問を何度も検討したことだと思います。

予備校の利用

しゃちほこさんは、予備校を利用していましたか?

利用していました。

予備校はどこを使っていましたか?

辰已法律研究所アガルートアカデミーを利用していました。

予備校の講座で、受験生におすすめしたい講座はありますか?

私がおすすめしたいのは、辰已法律研究所の福田俊彦先生が担当している講座です。福田先生は、「受かる」のではなく「すべらない」という視点から、普段の学習方法や答案の書き方などを効率的に教えてくれました。

また、国際私法については、アガルートアカデミーの丸野悟史先生が担当している講座です。丸野先生は、とても軽快な口調で分かりやすく講義しますし、力の入った論証集を配ってくれました

憲法の勉強法

しゃちほこさんには、憲法と行政法の勉強法についてお伺いします。

憲法の基礎知識修得(インプット)のための学習としてどのような勉強をされていましたか?

どの科目も同じですが、辰已法律研究所の西口竜司先生が担当していた講座を受講しました。この講座では、各科目で指定された基本書の重要な箇所を読み進めていきました。私はこの講座を少なくとも2周しましたが、完璧な理解は求めていませんでした。なぜなら、どうせ完璧な理解をするのは無理なので、早くアウトプットに進むために、インプット講座を受講したという事実だけを作っておこうと考えたからです。

なお、憲法で指定された基本書は、芦部信義『憲法』(岩波書店)でした。

憲法のアウトプットのための学習としてどのような勉強をされていましたか?

まず、当然ですが過去問を分析しました。ここでいう過去問とは、問題・出題趣旨・採点実感・再現答案を含みます。そして、分析の際に意識したことは、答案の型と「一応の水準」のレベルです。前者については、見易い答案がどのようにナンバリング・項目立てしているかが参考になると思います。後者については、良い成績の割に淡白な論述をしている答案がどのような点に着目しているかが参考になると思います。

また、演習書として、玄唯真『読み解く合格思考 憲法』(辰已法律研究所)を使いました。同書は、重要判例などを論述に活かすためのポイントをまとめています。そして、旧司法試験などを題材として、具体的な論じ方を答案の型に落とし込んでいます。結果として「一応の水準」(あるいはそれ以上)のレベルに達することができるので、同書なくしてA評価はなかったのではないかとさえ思います

なお、判例については、戸松秀典・初宿正典『憲法判例』(有斐閣)を都度参照し、マークしました。

行政法の勉強法

行政法の基礎知識修得(インプット)のための学習としてどのような勉強をされていましたか?

行政法についても憲法と同じです。
なお、行政法で指定された基本書は、櫻井敬子・橋本博之『行政法』(弘文堂)でした。

行政法のアウトプットのための学習としてどのような勉強をされていましたか?

憲法と同様に過去問を分析しました。分析の際に意識したことは、何を論じればよいのかということです。行政法の試験では、会議録などの誘導が付けられますので、これを本番で正確に読み取らなければなりません。そして、採点実感などを遡れば、読み取るべき内容は何年経っても大体同じであることが分かります。この作業なくして演習書に手を出すことは避けるべきだと思います。

さらに言えば、私は受験生に人気の曽和俊文ほか『事例研究 行政法』(日本評論社)を使いませんでした。なぜなら、採点実感などと本番の問題との親和性がかなり高いと感じたからです。その代わり、中原茂樹『基本行政法』(日本評論社)を使いました同書は明らかに司法試験を意識して書かれていますし、重要判例のポイントを押さえるのにちょうど良かったからです。

なお、判例については、稲葉馨ほか編『ケースブック行政法』(弘文堂)を都度参照し、マークしました

令和2年司法試験公法系科目の対策

今年の受験生に向けて、公法系科目の対策としてアドバイスがあれば教えてください!

憲法については、例年時事問題が題材とされていますが、最新の判例を追い掛ける必要はありません。重要判例をベースとしつつ、事案の特殊性に言及することができれば、「一応の水準」以上に入り込むことができると思います。そのため、重要判例を何度も読み返したり、どのような事情が事案の特殊性であるのかを採点実感などで再確認したりすることが、大事ではないでしょうか。

行政法については、ある程度過去問を解いたら演習書などに目が行きがちですが、この時期はもう一度過去問に戻って採点実感などを何度も読み返すことが大事だと思います。本番で会議録などの誘導を読み取るのに時間が掛かるという事態を、避けられるようにしておきましょう

答案添削の有効性

しゃちほこさんは、答案を勉強仲間や司法試験合格者にみてもらっていましたか?

まず、ローに入学した年の12月頃に組んだ過去問ゼミで、答案を同級生に見てもらっていました。このゼミは、平成23年度以降の過去問を制限時間内に解いて、お互いの答案を添削するというものです。添削では「一応の水準」を意識していました。1回目の司法試験を受ける直前まで、何度も繰り返していたので、年度によっては5回以上答案を書いたものもあります
また、辰已法律研究所の答練を受講していたので、答案を合格者に見てもらっていたということになります。

僕は、答案添削が司法試験の対策上、非常に重要だと思っています。しゃちほこさんは、どのように考えていますか?

私も答案添削は非常に重要だと思っています。添削を真に受ける必要はないという意見を耳にすることがありますが、特にリベンジ受験生は添削を謙虚に受け入れるべきです。①添削された原因を把握する→②その原因を改善する方法を模索する→③実際に改善するというプロセスを丁寧に繰り返せば必然的に合格に近付くはずだからです。なかなか合格できないときに、まずは外(添削)ではなく内(自身)に原因を求められる謙虚さを持ち続けてほしいです。

令和2年司法試験受験生へのメッセージ

今年の受験生に向けてメッセージをお願いします!!

試験日程に合わせて学習計画を立てていたにもかかわらず、試験日程が未定になってしまったことで、学習ペースを大きく乱されてしまったと思います。その辛さは容易に想像できるものではないでしょう。どのように過ごすべきかについてはそろそろ聞き飽きているかもしれません。私からは「本番まで健康に過ごせればそれで十分です!」という言葉で締め括らせていただきます。

しゃちほこさん!
本日は、お忙しい中、僕のインタビューを受けて頂き本当にありがとうございました。

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